地域医療ってなんだろう? 湖東厚生病院での実習~五城目の町に触れて~その1

 こんにちは!2回目の登場になります。実習で総合診療科を回っている山田遥菜です。

 実習も残りわずかとなってきました。そんな中私は実習の一環として、3日間湖東厚生病院に行ってきました。湖東厚生病院があるのは菜の花ロードで有名な大潟村の東側、南秋田郡八郎潟町の東端、五城目町との境界にあり、その昔は五城目町中心部にありました。そこではたくさんの地元住民のあたたかい心に触れることができました。

実習の内容は病棟実習や訪問診療などさまざまでした。その中で特に楽しかったのが地域実習です。これは今回の実習でお世話になった漆畑先生と一緒に五城目の町を歩き、地元住民の方と実際にお話しして、五城目の町を知ることが目的です。

秋田県の中央部に位置する五城目は、だまこ鍋発祥の地とされ朝市が有名で、最近では移住者の方も増えている町です。
今回は湖東厚生病院に所属しコミュニティドクターとして活躍されている、漆畑宗介先生の都合が合わず、私一人で先生おすすめの場所に行ってきました。

 それでは五城目の町を探検していきましょう!
 雪の中まず向かったのは、五城目朝市ふれあい館です。ここには五城目の朝市の歴史をまとめた資料が展示してあります。また、地域の高齢者のたまり場にもなっているそうです。公共の施設ですし、冷暖房完備なので冬寒いときにはゆっくりおしゃべりするのにとても良い場所ですね。五城目の朝市は500年もの歴史があるそうです。今でも毎月2、5、7、0の付く日に行われており、野菜や果物、山菜など、地元のものが並びます。残念ながら私が行った日は朝市の開催日ではなかったので実際に見ることができませんでした。興味のある方はぜひ行ってみてください!

 次に向かったのは朝市ふれあい館から南へ300メートルほど、朝市通りにある「いちカフェ」です。店内に入るとかわいい内装で、2階にも座席がありました。ここでは甘酒ティラミスをいただきました。ほんのりとお酒の香りが漂ってきてとても美味しかったです。いちカフェは地元の方が集まるお店ということで、私もたくさんの地元の方とお話することができました。店主の坂谷さんや店員さん、2階を借りて週に1度パンを販売している「bake house GABU GABU」さん、地元のお客さんなどみなさんあたたかく迎えてくれました。漆畑先生も常連だそうで、「実習で来ました」と言うと、みなさん「漆畑先生ね!」とすぐにわかってくださり、先生が住民として地域の方と関係を築いているのが伝わってきました。

お話している中で、五城目についていろいろなことを教えてくれました。五城目には朝市などの伝統がありますが、もともとそこに住んでいる方はそれを当たり前で特別に思っていなかったそうです。そんな中、最近移住者の方が増えてその人たちが五城目の魅力を再発掘してくれたとおっしゃっていました。移住者の方が始められたお店もあります。何もないことに惹かれてきた移住者の方が、新しく五城目をつくっているのですね。そういった新しいものに惹かれて移住者の方が増えたと思っていたので、移住者が増えたから新しいものができたというのには驚きました。いちカフェでは地元の方たちのつながりを感じることができました。

そしてそこから北に100mほど歩いたところにある小川古書店さんも伺いました。ここは漆畑先生もよく通う古本屋さんです。見た目は少々入るのをためらうかもしれませんが、入ってしまえば小川さんがあたたかく迎えてくれます。ストーブの前でお茶をいただきながら、いろいろなお話を聞かせてくれました。昨年4月、「鶴瓶の家族に乾杯」で五城目が取り上げられた時、鶴瓶とあいみょんがこのお店を訪れたそうです。その時の小川さんとあいみょんのツーショット写真も見せていただきました。放送後、あいみょんが秋田でコンサートを開催した際には、聖地として県外のお客さんがたくさん訪れてきたと楽しそうに語っていました。五城目のことから、将来のことまでいろいろなお話ができてとても楽しかったです。

地域医療ってなんだろう? 湖東厚生病院での実習~五城目の町に触れて~その2