家庭医療学の9つの原理をマクウィニーから学ぶ

『マクウィニー家庭医療学』輪読会、今回は第2章「家庭医療学の原理」でした。マクウィニー先生が提唱する「家庭医療学の9つの原理」についてディスカッションしました。

今回は、その9つの原理を簡単にご紹介します!

前回の輪読会の様子はこちら

マクウィニーが提唱する「9つの原理」

①家庭医が関わるのは、特定の知識体系や疾患群や特殊な技術ではなく、人間である。
― 家庭医にとって、患者一人ひとりに起こるどんな健康問題も、専門領域内にある。また、家庭医はケアの継続性に対して責任があり、ある病気の治癒によって終結するものではない。

②家庭医は病気のコンテクストを理解しようと努める。
― 個人、家庭、社会のコンテクストの中で病気を扱う必要がある。

③家庭医は、患者と接触するすべての機会を疾患の予防や健康増進の機会と考える。

④家庭医は、患者たちを個々に捉えるだけでなく、住民の集団としても考える必要がある。

⑤家庭医は自分自身を、支援的ヘルスケアを提供する地域社会に広がるネットワークの一部とみなす。

⑥理想的には、家庭医は自分の患者たちと同じ地域社会に住むべきである。
― 家庭医は患者の住んでいる地域の環境に興味を持ち、患者が住んでいる環境の中で問題を捉える必要がある。

⑦家庭医は、患者を彼らの家庭で診療する。

⑧家庭医は、医学の主観的側面を重視する。
― 客観的かつ実証主義的なアプローチで健康問題に取り組むことが医学の主流となっているが、家庭医は感情への配慮や人間関係についての洞察を両立する必要がある。

⑨家庭医は、資源の管理者である。
― 多くの医療資源の中から適切なものを選択する、あるいは限られた医療資源を患者のために活用する必要がある。

読んでみて

これらの原理は、疾患や臓器よりも患者自身および周囲の環境を重視しているという点で、家庭医療学に特徴的な原理であると同時に、家庭医療で重要な他の多くの要素を考えるうえでも重要になりそうです。

(西山)