総合診療科での実習について

みなさんこんにちは!私は総合診療科で5週間実習させていただいたCC2の前原由季です。今回は総合診療科での実習の全てを私の備忘録としても残しておきたいと思いますので、ぜひ気になる方は見ていってください。笑

➀新患の予診を取る

まず総合診療科には、診断のつかない症状でお困りの患者さんが他の病院から紹介されてやってきます。そうした新患さんの予診をとらせていただきます。

どんな症状があるのか、生活をするうえでその症状によってどんなことにお困りなのか、目指すべき治療のゴールはどこにあるのか、患者さんのお話をよく聞いたうえで上級医の先生に報告します。報告する際にも先生に「これはどうだった?」というようなことを質問され「あ、それを聞いていなかった…!」となることがあり、自分の予診の課題点として次からの問診に活かすことができます。また、そのあとの先生の問診を聞いていると、たしかにそれも重要な質問だ、と思うことが度々あり、先生方の経験値に圧倒されます。それからその日の午後、カルテを記載し鑑別をあげ、先生方にチェックしていただきます。

カルテの書き方も日本語の細かいニュアンスに気を付ける必要があったり、ほかにもこんな鑑別があるよね、というように、思いもよらなかった疾患を先生に教えていただいたりすることがあるので大変勉強になります。

➁カンファでの発表

総合診療科では、毎週月曜日に先週分の新患の方について話し合うカンファがあります。私たちも新患さんについて発表するので、新患さんの症状についてはきちんと予習しておきます。先生方から飛んでくる質問にうう…となるときもありますが笑、患者さんについて深く知っておくことは大変勉強になります。

 

➂ICTラウンド

 毎週木曜日の午後にはICTラウンドといわれる多職種での感染症に関する検討会が行われています。最初に秋田県、日本国内、海外で流行している感染症の週報を共有します。その次に、抗菌薬で加療している院内の患者さんで血培陽性症例や耐性菌検出症例について、適正に抗菌薬が使用されているかを話し合います。この検討会でも学生も発表させていただけるので、感染症について勉強したい方にはよい機会になると思います。

④後輩への講義

 2週間に1度、金曜日の午前中に総合診療科を回ってくる後輩(CC1)に対して、自由なテーマで講義を行います。私は、抗菌薬について調べレクチャーさせていただいたのですが、人に教えるということがいかに責任重大かということを知りました。間違ったことを教えてはいけないということと、自分が知識を落とし込めていないと人に教えることができないということで、抗菌薬についてよく調べ、自分の中できちんと理解しながら資料を作成したことで、結果的に自分の勉強になりました。

⑤院外実習

 

総合診療科の実習では、必修で秋田往診クリニック、協和病院、外旭川病院(いずれも半日のみ)、選択でさくら内科・糖尿病クリニック(第2~4週のいずれかの週の火・水・木の3日間)、湖東厚生病院(第2~4週のいずれかの週の火・水・木の3日間)、山王胃腸科(1日のみ)に行くことができます。

私は協和病院に体調不良で行けず、山王胃腸科はスケジュールの関係で行くことができなかったのですが、ぜひ外病院に行ってみることをおすすめします!どの病院の先生方も優しく話しかけてくださって、面白い先生方ばかりですし、大学以外の先生方のお話をお聞きできるのはなかなかない機会だと思います。

⑥緩和ケアセンターでの実習

実習期間中のどこかの半日、大学病院内の緩和ケアセンターで実習させていただきます。緩和ケア専門の先生がどのようにお仕事していらっしゃるのかそれまでまったく想像がついていなかったので、今回先生と一緒に緩和ケアを受けている患者さんの病棟を回って、先生が主治医の先生とお話ししているのを見ることができ、お仕事について知ることができました。そして先生がお話下さった、人生会議についてのお話はとても心に残りました(他の学生がブログに記載しているようなのでそちらも併せてぜひお読みください!)

 

以上が総合診療科の実習でCC2が経験させていただけることになります。毎日が充実して目まぐるしい5週間でしたが、ここまでいろいろなことをさせていただけて本当にうれしく思います。ぜひ後輩になる皆様には総合診療科の実習を選択することをおすすめします。きっと実のりある実習になること間違いありません!