2025.02.26 Wed
Cureusの投稿に関する質問シリーズ②: Cureusの査読者に推薦すべき人物は誰か?
こんにちは、総合診療部の引地です。
おかげさまで、Cureusの投稿に関する質問シリーズ、多数のアクセスをいただいております。
ありがとうございます。
シリーズものを書くエネルギーが、フル充電されています!

さて、前回は、
Q1)Cureusはハゲタカジャーナルですか? (Cureusの投稿に関する質問シリーズ①: Cureusはハゲタカジャーナルか? | GP NET 東北日本海側総合診療医絆ネットワーク)
という質問を取り上げました。
今回は、シリーズ第二弾です。
Q2)Cureusの査読者(reviewer)として、どのような人物を推薦したら良いですか?
以下、私なりの見解でお答えします。
私が、Cureusの投稿システムで感銘を受けたことの一つが、
「投稿者自身が、査読者を5名推薦する」ことが投稿条件になっている点です。
ということは、誰でもいいってこと?
・・・なわけはないです。学術的倫理に立ち返りましょう。
じゃあ、自分が個人的に親しくしている先生に頼んじゃおうかな?
・・・それも倫理的に問題かと思います。
査読の評価過程に、人情が影響する可能性大です。
では、「投稿者自身が、査読者を推薦する」の解は、何なのか!?
これは、真摯に受け止めれば、
自分の研究分野に精通している人物を、自分で推薦できるということです。
自分の研究分野に精通している人物って・・
自分の論文でReferenceとして引用させていただいた論文の研究者が、まず頭に浮かびますよね。
教授が大学院生に対してよく口にされる「巨人の肩に乗る」という言葉は、
先行研究あってこそ、自分の研究が成り立っている、ということを示しています。
「先行研究ではここまでわかっているが、ここ以上の点は不明だから、本研究ではこの点を明らかにすることを研究目的といたします」が、 Introductionの常套句ですからね。
ということで。
私の場合は、先行研究の中でも、
自分の研究と関連性が深い論文の、Corresponding author(責任執筆者)を、
Cureusの査読者として推薦するようにしています。
推薦状も何も、入りません。
推薦したい研究者の氏名(英語表記)と、e-mailアドレスさえ入力すれば、
編集部の方から依頼メールを出してくれるのですから。
こうして、推薦者の入力も終え、論文を投稿した日には、
「もし、憧れの(?)あの研究者が、私の論文の査読をしてくれたら!?」
「新しい知見として認めてくれるかな?」
「阿倍野のイヌじゃんって一喝されちゃうかな?」

ワクワクと不安が入り混じった妄想で、眠れぬ夜を過ごすことになるのでした。
しかし。
そうそううまいこと憧れの方が査読してくれることは、まずないわけで。
次回は、第三弾、
Q3)Cureusの査読者(reviewer)として選ばれるのは、権威ある人物ですか?
へと続きます。
お楽しみに!
