ケアマネさん向けに「ACP」の講話をしました

大学の渡部です.

当センターの目的のひとつに「医療・介護・福祉間での多職種連携の活性化」があります.
今回,秋田市在宅医療・介護連携センター経由で「中央圏域 地域包括支援センター(秋田市)」よりお声がけいただき,介護支援専門員(いわゆるケアマネジャー)の皆さんを対象とした研修に参加しお話しさせていただきました.

今回のお題は「ACP」

今回頂いたお題は「ACP(Advance Care Planning)」.通称「人生会議」ですね.

お話させていただくにあたり,ケアマネの皆さんを対象にアンケートを実施しました.
現場ではなかなか苦労されているようです.
今回,話の内容を考えるにあたって自分自身もACPについて振り返ることができました.

元気なうちに,信頼できる人と,自分の価値観や漠然としていてもよいのでこういう風に生き切りたいということを話し合って共有しておくのが,最初のステップにして一番大切なことなのだと思います.
ただし,まだまだ話し合うきっかけは少ないですよね.
そして,ADLが低下したり少し具合が悪くなったりして介護認定を受け,そこでケアマネさんが(利用者さんと)最初に出会うわけですが,そこからラポールを形成し,ACPを進めていくのはなかなか大変だなと痛感しました.

住民の「普段」を診る主治医としてできること

今回お話を準備していく中で,普段落ち着いているときの主治医の声掛けの重要性もあらためて感じました.
どうしても外来がバタバタし,医学的な問題も優先度が高くなっていくところで落ち着いて将来の話をするというのはなかなか大変ですが,計画的にお話ししていかねばと思いました.

個人的には,誕生日が近い患者さんに今年1年の目標を聞くのを心がけています.状況によってはそこからACPのお話しにつなげたりもします.

今回は流行り病の影響でオンライン開催になってしまい,直接お会いできず残念でした.
ただ,アンケートをみるとまずまず満足いただけたようで,ホッとしています.
今後も,患者さんに一番近い,介護のスタッフの皆様との連携を大切にして参ります.

おまけ

一般の方向けのWebサイトですが,ACPについてわかりやすくまとまっています.
興味のある方はぜひご覧ください!
 → ゼロから始める人生会議(厚生労働省・神戸大学)