2025年度 感染症専門医試験に合格しました ― 40代女性医師の受験体験記

こんにちは、総合診療部の引地です。

2025年11月に行われた感染症専門医試験に、いわば“年長組受験者”として挑戦して来ました。

試験会場は、東京駅近くの高層ビル。

会場をざっと見渡す限り、受験者の性別は男性が8割、女性が2割ほど。

年代としては、30代前半の受験者が大半を占めているような印象でした。

試験時間は90分で60問ほど。

マークシート形式ですが、マーク見直しや、記憶との戦いの時間も含めると、私としては「ギリギリ間に合った・・!」という時間配分でした。

試験問題については公表しないようにと、試験監督から指示されているため、あくまで一個人の感想にとどまりますが、出題の中心はやはり細菌感染症とウイルス感染症でした。

一方で、真菌と寄生虫はそれぞれ2問程度の出題だったように思います。

そのほか、いわゆる”重箱の隅”のような問題としては

・感染症法(届出など) 1問

・学校保健安全法(出席停止期間など) 1問

・小児感染症 1問

・妊婦に投与できない抗菌薬 1問

・HIV感染症(合併症など) 1〜2問

・輸入感染症(今回は類鼻疽菌の治療薬、マラリアの診断) 2問

といった内容でした。

もしかすると、毎年このような配分で出題されているのかもしれません。

1)試験の難易度、2) 合格発表時期、3) 受験までの準備、4) 試験対策について

以下、振り返ってみます。

1)試験の難易度

試験の難易度としては、

「こんな基礎的な問題でいいの?」と思うものもあれば「これは完全スルーしていた・・」と青ざめるような問題もありました。受験者たちは試験後、「簡単なのは簡単。難しいのは難しかった。」というベタな感想を口にしながら、試験会場を後にしたのでした。

2)合格発表時期

気になる合否に関しては、試験会場で「2月頃に発表します」とアナウンスされていました。ドキドキしながら2月を迎えたのですが、バレンタインデーを過ぎても音沙汰なし。「もしかして、不合格者にはじれったい遅めの発表なのかな?」と少し不安に駆られていました。そんな中、2月の最終週に速達が到着。恐る恐る封を開けてみると、おかげさまで「合格通知」でした。

こうして、喜びに沸く早春を迎えることとなりました。

3)受験までの準備

今回の受験を振り返ってみると、前年11月頃から申請準備を始めました。準備に時間がかかる提出書類は

・症例一覧表(30例)

・病歴要約(15例)

です。

日本感染症学会のWeb上で全ての書類をダウンロードできるわけではないため、あらかじめ学会事務局にメールで受験希望を伝え、申請書類を送付していただく必要がありました。

症例一覧表と病歴要約は、それぞれ診療開始日順に並べる必要があり、何度か修正が必要でした。

4)試験対策

試験対策としては、日頃の感染症診療(院内感染制御タスク、外来や入院コンサルなど)で得た経験をベースに、

・日本感染症学会ホームページで公開されている過去問

・感染症専門医テキスト(問題集)

を中心に勉強しました。

また、インターネットで「感染症専門医 受験」などと検索し、実際に受験された先生方の体験談が書かれた個人ブログなども参考にしました。

あとは重点的に、自分が普段あまりタッチしない感染症(HIV、寄生虫疾患、真菌疾患、輸入感染症)を勉強し、感染症法、学校保健安全法をレビューしました。

以上を整理しやすいよう、Excelを使って細菌、ウイルス、抗菌薬などシート別に苦手分野の情報を少しずつ蓄積していきました。試験1週間前からは、それまでにまとめた内容をざっと確認し、当日に備えました。結果、万全とまではいきませんでしたが、解答の8割は自信があり、1割はグレーゾーン、残り1割は自信がない、という手応えでした。とはいえ、確信があったわけではなく、合格発表までは落ち着かない日々を過ごしていました。

最後に、今回の合格は、日頃からご指導くださった指導医の先生方のおかげだと、感謝するばかりです。

研修医の頃からの目標の一つだった感染症専門医取得。40代半ばで、その夢を叶えることができました。

また、2021年から秋田大学医学部附属病院で感染症専門医プログラムが始まり、その第一号として恩恵にあずかれたことも、ありがたいご縁だと感じています。

秋田大学医学部附属病院では、嵯峨知生先生のもと、秋田でも感染症専門医を目指す道が整備されています。

興味のある学生さんや先生方は、ぜひご覧ください。

秋田大学医学部附属病院 感染症専門医プログラム

https://akitamd-support.com/images/p_akidai_pdf10.pdf

感染症専門医試験は範囲も広く決して簡単ではありませんが、日々の感染症診療の積み重ねがそのまま力になる資格でもあると感じました。

これから受験される先生方の参考に少しでもなれば嬉しく思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。