あきた地域医療実習に参加して

東北医科薬科大学医学部1 年 平賀帆一

実習1日目

にかほ市にある小出診療所で同大学の同期である森岡君と実習をさせていただきました。
医師の和田先生とともに在宅の現場を見学させていただきました。患者さん(以後A さんとする)は筋萎縮性側索硬化症を患っていました。和田先生からの課題は「A さんと会話すること」でした。A さんは体を思うように動かすことが出来ないため、視線入力での会話でした。森岡君は「和田先生はどんな先生ですか」という質問をしました。回答は「和田先生が近くにいてよかったですね」でした。「和田先生がいると安心しますか」と私が質問すると、「もちろんです。元同僚なので」と返答してくださりました。
A さんには奥さんがおり、奥さんへの感謝も述べられていて「普段はそんなこと言わないのに、、、」と奥さんは涙を浮かべながら嬉しそうでした。
またA さんは在宅での診療を強く希望したらしく、和田先生、看護師、ヘルパーさんなどで3回ほどカンファレンスを行い、在宅を認めたそうです。A さんはそのおかげかつらい生活のなかでも少し笑顔が見えたように感じました。

実習2日目

外来を見学させていただきました。和田先生からの課題も患者と会話をすると
いうことでありました。9 時から11 時半まで見学させていただきました。高齢の方がほとんどで検診や認知症の患者さんなどがいました。和田先生は淡々と患者さんと話しており、患者さんは何でも気楽に喋っているように感じました。
後に和田先生に話を聞くと「患者さんの背景を知ることは大事。例えば農業のこと。なぜならそういう話をしないと患者さんが心を開いてくれないから。」とのことでした。また患者さんと会話してみて方言が全く聞き取れないということに気づかされました。
秋田県は高齢者が多く、方言でしゃべる方も多いと思うので、まずは秋田県を知ることがまだまだ必要だと感じました。

実習3日目

心肺蘇生とポリファーマシーについての講習を受けました。心肺蘇生は何度か
講習を受けていたのですか、やはり手順を忘れてしまうので復習するとともに動作の中で
気になること(胸骨圧迫をしているとき脇からAED のパッドを貼ってよいのか)を解決でき
たので、これからは迷いなく動けるようになったかと思います。


ポリファーマシーという言葉は講習で初めて耳にしました。ポリファーマシーとは複数の薬を服用していることで副作用を起こしやすくなっている状態のこと。講習では1 つの症例を参考に薬の変更や取りやめを熟考しました。
薬にはやはり副作用は多いなと実感するとともに薬剤師の方は本当に多くのことを考えているんだなと薬剤師の方へのリスペクトが感じられました。

総じて、充実した時間を過ごすことができました。
このような貴重な時間を設けてくださり、ありがとうございました。ホテルでのご飯やカラオケは先生方との仲を深めるい機会になりました。

また来年、参加させていたきたく存じます。ありがとうございました。