Cureusの投稿に関する質問シリーズ③: Cureusの査読者(reviewer)は、権威ある人物か?

Cureus投稿シリーズ、たくさんのご訪問ありがとうございます。

これまでのシリーズはこちらです。

Q1)Cureusはハゲタカジャーナルですか?(Cureusの投稿に関する質問シリーズ①: Cureusはハゲタカジャーナルか? | GP NET 東北日本海側総合診療医絆ネットワーク

Q2)Cureusの査読者(reviewer)として、どのような人物を推薦したら良いですか?(Cureusの投稿に関する質問シリーズ②: Cureusの査読者に推薦すべき人物は誰か? | GP NET 東北日本海側総合診療医絆ネットワーク)                          

本日は第三弾、前回に続いて、Cureusの査読者に関する質問を取り上げます。

 

Q3)Cureusの査読者(reviewer)として選ばれるのは、権威ある人物ですか?

以下、私なりの見解でお答えします。                    


前回、投稿者は、5名の査読者を自ら推薦できるという利点をご紹介しました。

おそらく、編集部は、その5名に依頼メールを送ってくれるはずですが、

その5名からめでたく査読者2名が選ばれる確率は、

恐ろしく低いのではないかと思います。

                        

何故ならば。

Cureus は、まだ若い雑誌です。IF(インパクトファクター):1.4。

1日に何通も査読依頼のメールが舞い込んでくるようなベテランの査読者であれば、

IFの高い医学誌を優先的に引き受けるのが、最もなところです。

そんなベテラン査読者が、Cureusから査読依頼のメールを受け取ったとしても、

「基本、引き受けない」のがデフォルトのような気がします。

                 

よって、結局は、編集部から、新たに査読者を探してもらうことになります。

編集部は、どのような人物に査読を依頼するかというと、

これは完全な憶測に過ぎませんが、

Cureusに論文掲載したことがある人物、

更に絞り込めば、

Cureusのアンケートで、◯◯の分野なら査読者OKと返答した人物、

彼らにランダムに査読を依頼しているのではないかと、推測しています。

                           

何故このように推測しているかと言えば、

私自身、Cureusに論文掲載して依頼、

査読依頼メールが度々舞い込むようになり、

査読を引き受ければ引き受けるほど、

査読依頼の頻度が増したからです。

さすがに、査読了承者にリストアップされているなと、

嫌でも気づきますよね。 

教授からも一言!

植木 教授
植木 教授


編集者(editor)にとって、良い査読者を探す作業は、最も労力を要するところです。
既報のコレスポ(corresponding author)の他、研究分野、キーワード、査読の質、最近の引き受け状況などを参考に、選定されています。
質の悪い雑誌ほど、reviewerの選定が雑な印象があります。
                               

                                                  

                                                

Cureusのこの査読システム、スピーディである一方、

査読者🟰研究分野の第一人者とは限らない。

気軽に査読了承しているだけの人物も含まれている可能性がある。

この点は重々承知の上で、

それでもなお、Cureusへの投稿には利点があると判断した場合に、

投稿を進めるようにしています。

***

Cureus投稿シリーズと謳って、このような記事を書いておりますが、

私は、投稿先として、Cureus一押し、という立場では、全くありません。

医学雑誌は数あまたあります。

適材適所。

自分の論文に見合った投稿先を見極め、選択することが大事だと思っています。

  

次回は、第四弾、

Q4)Cureusはお蔵入り論文でもアクセプトしてくれますか?

へと続きます。

お楽しみに!