2025.03.12 Wed
Cureusの投稿に関する質問シリーズ③: Cureusの査読者(reviewer)は、権威ある人物か?
Cureus投稿シリーズ、たくさんのご訪問ありがとうございます。
これまでのシリーズはこちらです。
Q1)Cureusはハゲタカジャーナルですか?(Cureusの投稿に関する質問シリーズ①: Cureusはハゲタカジャーナルか? | GP NET 東北日本海側総合診療医絆ネットワーク)
Q2)Cureusの査読者(reviewer)として、どのような人物を推薦したら良いですか?(Cureusの投稿に関する質問シリーズ②: Cureusの査読者に推薦すべき人物は誰か? | GP NET 東北日本海側総合診療医絆ネットワーク)
本日は第三弾、前回に続いて、Cureusの査読者に関する質問を取り上げます。
Q3)Cureusの査読者(reviewer)として選ばれるのは、権威ある人物ですか?
以下、私なりの見解でお答えします。
前回、投稿者は、5名の査読者を自ら推薦できるという利点をご紹介しました。

おそらく、編集部は、その5名に依頼メールを送ってくれるはずですが、
その5名からめでたく査読者2名が選ばれる確率は、
恐ろしく低いのではないかと思います。
何故ならば。
Cureus は、まだ若い雑誌です。IF(インパクトファクター):1.4。
1日に何通も査読依頼のメールが舞い込んでくるようなベテランの査読者であれば、
IFの高い医学誌を優先的に引き受けるのが、最もなところです。
そんなベテラン査読者が、Cureusから査読依頼のメールを受け取ったとしても、
「基本、引き受けない」のがデフォルトのような気がします。
よって、結局は、編集部から、新たに査読者を探してもらうことになります。
編集部は、どのような人物に査読を依頼するかというと、
これは完全な憶測に過ぎませんが、
Cureusに論文掲載したことがある人物、
更に絞り込めば、
Cureusのアンケートで、◯◯の分野なら査読者OKと返答した人物、
彼らにランダムに査読を依頼しているのではないかと、推測しています。
何故このように推測しているかと言えば、
私自身、Cureusに論文掲載して依頼、
査読依頼メールが度々舞い込むようになり、
査読を引き受ければ引き受けるほど、
査読依頼の頻度が増したからです。
さすがに、査読了承者にリストアップされているなと、
嫌でも気づきますよね。
教授からも一言!

編集者(editor)にとって、良い査読者を探す作業は、最も労力を要するところです。
既報のコレスポ(corresponding author)の他、研究分野、キーワード、査読の質、最近の引き受け状況などを参考に、選定されています。
質の悪い雑誌ほど、reviewerの選定が雑な印象があります。
Cureusのこの査読システム、スピーディである一方、
査読者🟰研究分野の第一人者とは限らない。
気軽に査読了承しているだけの人物も含まれている可能性がある。

この点は重々承知の上で、
それでもなお、Cureusへの投稿には利点があると判断した場合に、
投稿を進めるようにしています。
***
Cureus投稿シリーズと謳って、このような記事を書いておりますが、
私は、投稿先として、Cureus一押し、という立場では、全くありません。
医学雑誌は数あまたあります。
適材適所。
自分の論文に見合った投稿先を見極め、選択することが大事だと思っています。
次回は、第四弾、
Q4)Cureusはお蔵入り論文でもアクセプトしてくれますか?
へと続きます。
お楽しみに!
