Cureusの投稿に関する質問シリーズ②: Cureusの査読者に推薦すべき人物は誰か?

こんにちは、総合診療部の引地です。

おかげさまで、Cureusの投稿に関する質問シリーズ、多数のアクセスをいただいております。

ありがとうございます。

シリーズものを書くエネルギーが、フル充電されています!

さて、前回は、

Q1)Cureusはハゲタカジャーナルですか? (Cureusの投稿に関する質問シリーズ①: Cureusはハゲタカジャーナルか? | GP NET 東北日本海側総合診療医絆ネットワーク

という質問を取り上げました。

今回は、シリーズ第二弾です。

Q2)Cureusの査読者(reviewer)として、どのような人物を推薦したら良いですか?

以下、私なりの見解でお答えします。

私が、Cureusの投稿システムで感銘を受けたことの一つが、

「投稿者自身が、査読者を5名推薦する」ことが投稿条件になっている点です。

ということは、誰でもいいってこと?

・・・なわけはないです。学術的倫理に立ち返りましょう。

じゃあ、自分が個人的に親しくしている先生に頼んじゃおうかな?

・・・それも倫理的に問題かと思います。

査読の評価過程に、人情が影響する可能性大です。

では、「投稿者自身が、査読者を推薦する」の解は、何なのか!?

これは、真摯に受け止めれば、

自分の研究分野に精通している人物を、自分で推薦できるということです。

自分の研究分野に精通している人物って・・

自分の論文でReferenceとして引用させていただいた論文の研究者が、まず頭に浮かびますよね。

教授が大学院生に対してよく口にされる「巨人の肩に乗る」という言葉は、

先行研究あってこそ、自分の研究が成り立っている、ということを示しています。

「先行研究ではここまでわかっているが、ここ以上の点は不明だから、本研究ではこの点を明らかにすることを研究目的といたします」が、 Introductionの常套句ですからね。

ということで。

私の場合は、先行研究の中でも、

自分の研究と関連性が深い論文の、Corresponding author(責任執筆者)を、

Cureusの査読者として推薦するようにしています。

推薦状も何も、入りません。

推薦したい研究者の氏名(英語表記)と、e-mailアドレスさえ入力すれば、

編集部の方から依頼メールを出してくれるのですから。

こうして、推薦者の入力も終え、論文を投稿した日には、

「もし、憧れの(?)あの研究者が、私の論文の査読をしてくれたら!?」

「新しい知見として認めてくれるかな?」

「阿倍野のイヌじゃんって一喝されちゃうかな?」

ワクワクと不安が入り混じった妄想で、眠れぬ夜を過ごすことになるのでした。

しかし。

そうそううまいこと憧れの方が査読してくれることは、まずないわけで。

次回は、第三弾、

Q3)Cureusの査読者(reviewer)として選ばれるのは、権威ある人物ですか?

へと続きます。

お楽しみに!