学会での貴重な経験

日本プライマリ・ケア連合学会第14回東北ブロック支部学術集会に参加して

秋田大学医学部医学科2年 町屋 日菜

私はプライマリ・ケア学会には去年も参加したが、今回も参加して新たな発見がたくさんあったと感じている。
総合診療医は患者さんだけでなく、その家族や他の医療従事者、地域の他の病院などとの連携が、他科以上に重要なことを改めて学んだ。地域住民の方々の健康を維持できるよう、地域のニーズに合わせて様々な活動を行っている医師がたくさんいらっしゃって、とても興味深かった。

特別講義2では、摂食障害についての講演を聞くことができた。摂食障害の患者さんは、把握できる中でも全国で約25000人と、非常に患者さんが多いことがわかった。摂食障害はになる人の特徴として、完璧主義、自分に自信がないなどの性格面、家族関係に問題があるなどの生活背景も影響していると知って驚いた。患者のポジティブな体験の繰り返しによる自己受容と成長のプロセスが、摂食障害の克服につながることがわかった。

シンポジウムでは、4人の医師の方のお話を聞くことができたが、特に植松先生の話が印象に残った。一見発達障害に見える子供だったが、実際はメディアの長時間曝露が問題だった。幼少期は人格形成や言語発達に関わる大切な時期であるため、子育てをメディアに頼るのは良くないと非常に感じた。

2日目の多職種セッションでは、医師だけでなく、学生や看護師、薬剤師など様々な職種の方と交流できた貴重な時間だった。デジタル化が進む中で、効率を求めて電子カルテをいろんなスタッフが共有できるシステムができていると聞いて、すごいと感じた。患者の情報を共有できると治療を円滑に進めることができるし、誤解も生じにくくなると感じた。


今回の学会参加を通して、総合診療医の役割や今向き合うべき課題について、より理解が深まったと感じた。この貴重な経験を糧に、これからの大学での勉強に励んでいきたいと思う。