JPCA第14回東北ブロック支部学術集会で演題発表してきました

皆様こんにちは!総合診療医の髙橋琴乃です。

9月14日(土)・15日(日)の2日間、杜の都・仙台市にて「日本プライマリ・ケア連合学会 第14回東北ブロック支部学術集会」が開催されました。

一般演題として、「反復性発熱や頭痛を呈する若年女性に柴胡桂枝湯が有効であった2症例」というタイトルで発表させていただきました。


今年から大学病院の総合診療部で勤務していますが、当科には他院や他科で診断がつかず、治療に苦慮されている症例が日々紹介されてきます。その中で、20歳代女性で発熱を不定期に繰り返す症例(2人目の方は発熱と頭痛)を立て続けに経験し、いずれの症例も柴胡桂枝湯を用いたところ発熱や頭痛が抑えることができました!

2症例とも症状の間欠期に受診され、血液検査ではWBC・CRPともに上昇はありませんでした。T-SPOT、抗核抗体、ANCAなども評価しましたがいずれも陰性でした。
周期性発熱症候群は念頭に置きつつも積極的に疑う状況ではなく…でも患者さんは発熱や頭痛を繰り返して困っているため、症状緩和を期待して柴胡桂枝湯を使ってみたところ効果があった!という経過です。

いろいろ検査してみても確定診断がつけられないケースは少なからず存在します。。
発熱も、コモンでありながら診断が難しい症状の1つだと感じています。
診断→治療という流れは基本ではありますが、確定診断がつけられなかったとしても、患者さんが現在困っている症状を和らげる術を持っていれば、患者さん・医療者双方がある程度満足する診療ができるのではないかと思います。

今回、柴胡桂枝湯を用いるきっかけとなった報告はこちらになります↓↓
漢方トゥデイ (radionikkei.jp)