あきた地域医療実習★参加学生の声

2024年3月7日~9日にかけて開催された「あきた地域医療実習」参加者の感想を紹介します。
※全体の報告についてはこちらの投稿からどうぞ!→ https://akitagpnet.org/5259/

まず、3日間有意義な内容の実習を計画、実施して頂きありがとうございました。
今回私は初めて病院訪問を含んだイベントに参加しました。そのため、患者さんと対面することも初めてでした。座学では文字からやんわりとイメージすることしか出来ませんでしたが、その実態を見て考えることはとても勉強になりました。

また、訪問診療の現場ではその患者さん一人一人に家族であったり生活背景であったり様々なストーリーがあることを身をもって知りました。今回の実習ではこの「身をもって知る」という姿勢の大切さを痛感したので今後大切にしていきたいと思います。年代の違う複数の医師からお話を聞けたことも非常に大きな収穫でした。それぞれのキャリア段階で今思っていることや考えていることをリアルタイムで聞くことができました。
自分はまだ医学生3年目で右も左も分からない状態ですが今だから感じられることがあると思うのでそれを忘れないようにしたいです。

この度はあきた地域医療実習に参加させていただき、本当にありがとうございました。
1年生であるにも関わらず、地域の医療について現場で学ばせていただき、さらに秋田県でご活躍されている先生方とお話することができ、他では得ることができない学びを吸収することが出来ました。
今回の実習では、地域に求められている総合診療の実態やその重要性について改めて知ることが出来ました。私が実習させていただいた藤原記念病院では、多くの患者さんが複数の疾患をもつMultimorbidityになっており、このような状況に対応できるgeneralな知識・技術をもつ医師が少なくなっているという現状を伺いました。医師の数が少ない中、総合医がいることで診療科の行き先が分からない患者さんを効率的かつ確実に振り分けることができ、地域医療のレベルが大幅に上昇するのではないかと感じました。
お話を伺う前、私は将来の専攻をどうしようか、何かを選ばなければならないという気持ちが強くありました。しかしお話を聞いて、何かを選んで自分の出来ることを限定するのは医師としての可能性を狭めてしまい、秋田県の地域に求められている医師像から遠ざかってしまうということに気がつきました。各診療科の枠に留まらず、分野のつながりを考えて患者さんの全身を診ることができる医師になりたいと強く思うようになりました。

また、実習やACPセミナーから、現在ご高齢の患者さんが増加する中、その人の生活歴や病気以外の要素も考慮して、その人の生き方まで考えられる医療者でなければならないと学びました。さらにもしバナゲームを通じて、自分のもつ価値観を客観的に見つめ直し、他の人との違いにも目を向けることができ、はっと気づかされました。
 救急の初期対応セミナーでのシミュレーターを使った実践では、救急の現場で活躍されている先生から直接教えていただき、授業では経験出来ないほど濃い時間となりました。早い時期からこのような経験が出来たことは、今後の自信につながります。
今回の経験を通じて、自身の将来の選択肢が一気に広がりました。秋田県でどのように医師としてのキャリアを形成していきたいかを今後も考えていきたいと思います。
この度は大変お世話になり、本当にありがとうございました。またイベントなどに参加させていただく際には、どうぞよろしくお願いいたします。


今年度のあきた地域医療実習には3日間参加し、1日目と2日目には五城目町にある湖東厚生病院に実習に行かせていただきました。

 1日目はお昼に八郎潟駅に着き、病院まで病院車で送っていただき湖東厚生病院までたどり着きました。主に伊藤善昭先生に実習を担当していただきました。実習では患者さんの家族との面接とオンライン診療の見学、病棟の担当患者さんたちの紹介、診察の見学、病院内での骨粗鬆症講座の見学などをさせていただきました。夜は、小倉温泉旅館に宿泊しました。小倉温泉旅館までの道すがら、五城目町についてもお話ししていただき、写真を撮りました。五城目町の朝市や福禄寿酒造など、地域について知ることができました。夕食は漆畑宗介先生と伊藤善昭先生と小倉温泉旅館で会食させていただき、だまこ鍋をいただきました。
2日目は、漆畑宗介先生に実習を担当していただきました。朝は、まず夜勤の看護師さん達のお話を聞いてから夜起こったことの確認をしに行ったり朝の診察をしたりしていました。その後は外来や家族との面談を見学させていただきました。午後は、在宅医療に同行させていただきました。在宅医療は二軒に伺わせていただき、一軒目は五城目町で二軒目は大潟村でした。かなり遠くまで担当していることに驚きました。夜は秋田市に戻り、秋田温泉さとみに宿泊させていただきました。秋田温泉さとみでは、実習報告会・夕食・懇親会もあり、他の病院に実習に行った方々のお話を聞いたり現役の医師の方々と交流することができました。

3日目は、秋田大学医学部のシミュレーション教育センターに行き、救急初期対応とACPセミナーを受講しました。救急初期対応のセミナーでは講義で聞いたことを実際にシミュレーションで実践し、確認しました。ACPセミナーでは他の受講者の方々ともしバナゲームをして、自分や他の人たちの死への意識を知ることが出来ました。

 三日間を通して、多くのことを学ぶことが出来ました。1年生ということもあり、最初は参加するのが少し怖かったのですが、終わった時には本当に行ってよかったと思えました。まだ見ていることしかできませんでしたが、少しでも早く出来ることを増やして、病院で役に立ちたいと強く感じました。1年生で行くのは少し早いかと思っていたのですが、逆に今行けてよかったと思います。これからの学校での学習へのモチベーションが高まりました。まだ実習が少ない時期であるからこそ、行くことで医師として働くことへの意識が高まると思います。湖東厚生病院を希望したのは在宅医療を見たいというのが大きかったのですが、それ以外でも本当に学ぶことが多く、実りある実習となりました。